海洋政策・尖閣問題の先端を行く

知っていましたか 日本は世界第6位の海洋国家

日本の国土は377,930㎢で世界62番目、それに対して日本の排他的経済水域(EEZ)は国土の約12倍の4,470,000㎢で世界第6位の面積の海洋国家です。
そして、東京都は日本の排他的経済水域の4割を保有しています。わが国は、世界でも有数の漁場や豊かな自然があるだけでなく、多くの資源の存在が確認されています。

日本の排他的経済水域日本の排他的経済水域

海洋には資源が眠る

近年調査研究が進み、日本のEEZにはメタンガスを含んだメタンハイドレートや、レアアース、レアメタルが存在することがわかってきました。

そして昨年3月に愛知沖でメタンハイドレートの採掘に成功しました。また、南鳥島近海のEEZ圏内ではレアアースを多量に含んだ泥の大鉱床が海底に堆積されていることが東京大学大学院の加藤泰浩教授(地球資源学)の研究チームにより確認されています。

海洋基本計画を策定し、海洋政策を推進します。

平成20年に海洋基本計画が策定され、海洋の開発及び利用と海洋環境の保全と調和、海洋の総合的管理、海洋に関する国際的協調などの方針を打ち出しており、現在は5年目の見直し中です。この広大な海域をどう利用するか、東京都としても海洋基本計画を策定する必要があります。尖閣諸島の購入問題も、広大な海洋と多くの離島を保有する東京都のノウハウで平和的な経済活動として取り組むことが可能です。

東京都の離島の港湾工事

「江戸っ子1号」開発プロジェクト深海探査機江戸っ子1号葛飾区の中小企業が中心となり、実現間近。

葛飾区の杉野ゴム化学工業所が中心となり、下町の町工場で蓄積された技術を結集したプロジェクトです。ガラスの球体に3Dカメラやさまざまな計測機器を入れた簡易型の海底探査機です。8,000mの海底に潜れ、最新技術で鮮明な映像を録画することができ、さらに、何度も使用することができるすぐれものです。平成24年度中には試作品をつくり試験潜水をする予定で、着実に開発が進んでおります。

江戸っ子1号」イメージイラスト

東京の海に眠る資源南鳥島沖のレアアース

最先端技術に欠かせないレアアース

レアアースは最先端産業のビタミンと言われ、最先端技術には欠かせない存在です。特に重レアアースと呼ばれる資源は、現在中国からの輸入に頼っており、外交問題にもなっています。

東京大学大学院の加藤泰浩教授の研究チームでは南鳥島沖の日本のEEZ圏内の水深約5,600mの海底で多量の重レアアースを含んだ泥が存在することを突き止めました。この分布は広く、南鳥島の周辺には何千年かかっても使い切れないレアアースが眠っているとみられると加藤教授は想定しています。

加藤泰浩研究室でのレクチャー加藤泰浩研究室でのレクチャー

レアアース泥の採掘技術の研究

現在、採掘技術の研究がすすめられており、採掘船1隻で日本のレアアース年間消費量の10%は回収できるとされ、資源価値として約700億円が見込まれます。外交・産業・経済各方面からも、都として南鳥島沖の海底資源の開発に力を入れていくべきだと考えています。

(三井海洋開発などと共同研究)※加藤泰浩研究室資料より (三井海洋開発などと共同研究)※加藤泰浩研究室資料より

海底のエネルギーで日本再生へ

次世代の資源
海底に眠る燃える氷「メタンハイドレート」

メタンハイドレートとは、水の分子がメタンを囲みこみ、低温高圧で氷状の個体になったものです。永久凍土や深海の海底に存在し、白い氷のような状態ですが火をつけると燃えるので「燃える氷」と言われています。

メタンは天然ガスの主成分であり、石油や石炭と比べ燃焼したときの二酸化炭素排出量が少なく、温暖化対策の新エネルギー源としても期待されます。

メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム資料より作成※メタンハイドレート
資源開発研究コンソーシアム
資料より作成

世界初の海洋産出試験

メタンハイドレートは日本の近海にも多く存在すると予測されています。(図1)
官民学共同の「メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム」では、メタンハイドレートの開発計画を進めています。海底下で氷(固体)の状態で存在するメタンハイドレートからメタンを有効に生産するための「減圧法」で、2012年6~7月には、渥美半島沖の東部南海トラフのメタンハイドレート層からコアサンプル(地質試料)の採取に成功しました。2013年1月には生産技術の実証などのための海洋産出試験が行われます。2018年までに商業的産出準備の最終評価にむけて計画を進めていきます。(表1)

海底資源「メタンハイドレート」で
資源立国を目指します。

日本近海には日本の天然ガス消費量の100年分のメタンハイドレートが眠っているとも言われています。資源を輸入に頼る日本ですが、メタンハイドレートの開発が実現できれば、都市ガスや、燃料電池など多様なエネルギーとして利用することができます。メタンハイドレートの開発を推進し資源立国として日本の再生を目指します。

フェーズ1終了時に設定されたスケジュール